院長の部屋 98号 Kagoshima Night
ゴールデンウィークの余韻に浸る間もなく、皮膚科外来は夏に向けて皮膚病が増えザワザワと混み合いはじめてまいりました。ご来院いただく皆様には申し訳ございませんが、少々待ち時間が長くなる季節になります。なにとぞご容赦のほどよろしくお願いいたします。
さて、先月2年ぶりに鹿児島へ行ってきました。平成6年から12年まで約6年間、私は鹿児島大学医学部皮膚科医局に所属していました。今回、鹿大皮膚科学教室開設50周年記念の会が開催されたのですが、それに先立って某研究会とタイアップし、その研究会の講演講師として私がお招きいただいたのです。鹿大皮膚科教授の金蔵先生と、担当の東先生のご配慮により、このような形で鹿児島を再訪させていただいたのですが、本当に嬉しい鹿児島再訪となりました。
講演前に控室でスタンバイしていると、私の師匠 神崎保名誉教授と奥様が控室にお声掛けにおいで下さり、お土産までお持ち下さいました。神崎ご夫妻には20年にわたって事あるたびに細やかなお心遣いをいただき、本当に感謝・感謝・感謝です。その後、某研究会で1時間ほど「皮膚科日常診療における漢方治療の実際」について鹿児島の皮膚科医の先生方に向けて講演をさせていただきました。そして皮膚科同門会へと会は移り、懐かしい写真で鹿大皮膚科50年の歴史を振り返る時間を過ごし、宴席へと続きました。義理、人情、良い意味での上下関係など愛知県では次第に薄らいできた人間関係が鹿児島にはまだまだ残っています。宴席が始まると間もなく自分の食事もそこそこに後輩は先輩の元へお酌に回ります。私がかつて鹿児島在住の頃、先輩方の元へ順にお酌して回りながら同門会の大先輩方に顔を覚えていただいては、その後様々な形で応援していただく機会に恵まれました。今回は講師としてお招きいただいた関係で上座に座らせていただいたため、席を離れずにいたら、顔見知りの後輩だけでなく初対面の後輩たちも私の元へあいさつに来てくれて、2時間の宴席はあっという間に過ぎてしまいました。惜しむらくは、先輩方のもとへ私がお酌して回るべきところを、後輩のあいさつを受けているうちに、時間切れとなってしまい、かつてお世話になった先輩方へお礼のあいさつもできずじまいでお開きになってしまったことです。しかしなにはともあれ、人と人のつながりを大切にする温かさを改めて実感するとても素敵なひとときに感謝でした。
同門会終了後、有志15人ほどで鹿児島の繁華街「天文館」へと二次会に繰り出しました。久しぶりの天文館で過ごす時間は20年前にタイムスリップしたかのごとく、かつての先輩や同僚と話尽きることなく、瞬く間に日付が変わってしまいました。最近は楽しいお酒しか飲まないことにしているのですが、この日のお酒は本当に最高でした。飲み会に出かけた時、後輩と来訪者には一切お金を出させないという鹿児島の伝統で、15人分の費用を先輩5人でお支払い下さり、午前0時を過ぎ二次会もお開きとなりました。その後、私が鹿児島の兄貴と慕う島田先生にもう一軒お誘いいただきました。鹿児島の最老舗バー「池田Bar」。島田先生と二人で「ニキビ」談義や「紫外線障害」談義で盛り上がり、鹿児島の夜は更けてゆきます。20年前、第二の青春時代を過ごした鹿児島。Kagoshima Night に乾杯!!
後日、今回宿泊した城山観光ホテルでクイズに答えてプレゼントが当たるキャンペーンに全く期待せずに応募したら、6000円相当の鹿児島牛と黒豚が当選してしまいました。くじや応募で当選したのは小学2年の時以来でびっくり。 I love Kagoshima !!!
平成27年5月 院長